2010年6月6日日曜日

瀬戸田の風景と共に ~日本画家 平山郁夫~



     月明かりの…  夕暮れの…


     砂漠をゆく、キャラバン。


     
     遠い異国の絵だっていうのに、親しみを感じるのはなぜ!?


     そんな、子供の頃のデジャブ。


     大人になって…

     強い日差しに照らされた、海と島

     先生の故郷 瀬戸田 の風景を

     眺めた時に 納得 がいきました。


     昨年12月に亡くなられた


     日本画家  平山 郁夫  さん。


     私は、先生 の絵を眺めることによって

     絵 を眺める楽しみを覚えました。


     それからは…

     時間が取りにくい時でさえ。

     なんとかやり繰りし せっせと 美術展 に 新作を眺めに

     出かけていったものです。


     これらの絵は 一度、美術館 など オーナーに引き取られ

     安住の地を得てしまうと

     なかなか出会うことが難しくなってしまいます。


     ですから 新しいテーマによる美術展は

     それら新しい切り口の作品群を一堂に眺められる

     貴重な機会ということになります


     それら 新作 を眺める機会は 今後は無いのですね。

     実感は、未だありませんが

     院展などで 新茶を味わうような 楽しみは


     もはや、過去のものとなってしまいました。


     もっとも、そんなに熱心に眺めている訳ではありませんから

     まだ見ていない 絵 画集 スケッチ 著書 が 数多くあります。

     今後は、それらを少しずつ味わうことにしましょうか。


     私が 先生 の作品に親しむようになった頃。

     すでに ご高齢 であり。

     しかも 鎌倉在住。

     東京芸術大学学長 と 画家 の 二足の草鞋 で多忙とあって。


     時間が重なっているうちに…


     …との思いは、次第に増していきました。


     そのチャンスは一度だけ巡ってきました。

     原爆ドーム の 世界遺産化 に尽力されたことによる

     ドーム遺産化を記念しての地元講演会。


     それから、随分後…

     瀬戸田の美術館に出かけた時のこと…


     はっ…

     
     とても、似ている方が 歩いていらっしゃいます。

     驚いて、受付の方に尋ねてみると。


     当館の館長で 先生のお兄さんなんですよ。

     よく間違えられるんです… とのことでした。


     当時の 平山郁夫美術館館長 平山 吉雄 氏。


     先生の著書に、何度も 登場されていますので

     人違いとはいえ、不思議な気持ちでした。


     先生は それ以降も 精力的に絵を描かれ

     亡くなられる何ヶ月前まで 画業を続ける事が出来たというのは

     ファンとしても とても嬉しいことでした。


     写真は、手持ちの 著書のうちの 一冊 です。



     

     

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