2015年4月30日木曜日

近くにある不思議



    例えていうなら・・・

    先ほどかかってきた電話を思い出しながら
    メモに書きつけているくらい の時間が流れているのでしょうか!?


    時間・・・

    地球が 今そこにある時間と比べて、私たち人類が生まれてからの時間は
    ほんのわずか かりそめのように短い・・・

    私たちが・・・ 時折 小さな羽虫を眺めながら その短い生涯に想いを
    馳せるのと 実のところ、あまり大きな差は無いのかも知れません。

    中国山地の中の観光地として知られる 三瓶山 は 実は火山・・・
    その三瓶山が、今から約3500年前噴火した時
    豊かな森林は火砕流に見舞われ、その直後に土砂によって埋め尽くされた。


    三瓶小豆原埋没林公園

    平成になって扉が開かれた、縄文時代からのタイムカプセル。
    樹齢が数百年に達する「杉」で覆われた森林の痕跡を残す木が30本
    樹皮も匂いもそのままという、驚くような保存状態のまま掘り出される
    こととなったのです。

    3500年は私にとっては長いけれど、地球にとってはかりそめの時間・・・

    私は この事を知った時、とても嬉しかった! なぜなら・・・ この頃から
    遠くよりも、もっと近くにある不思議に触れたい と思うようになり始めていた。
    
    事件や事実を調べるのに・・・ 現場100回 とよく言われるけれど
    とてもでは無いけれど・・・ あまりの遠方や海外などでは難しいものと
    なってしまいます。
    
    今は 静かに佇む 三瓶山 は火山だった・・・ それが大きな噴火を
    起こし、あたりの森が炎に包まれた。
    
    どこか別の国、別の時代、別の人たち のものように思えた 古代が
    目の前にあり、それらの木からは、微かに木の芳香さえ漂っているのです。
   

    そして・・・ 古期瀬戸内海 では海の底だった 庄原 では
    二枚貝の化石や、生物の巣穴を掘りだしました。
    これは、それまでに眺めた どんな化石よりも 自分自身に訴えるものを
    感じる。 今、手のひらの上にある!

    





    写真は 三瓶小豆原埋没林公園 にある木の根株です。

    かって、ここに大木があり、やがて老木となりその生涯を終えました。
    一本の木が倒れるとともに、その上で一本の若木が芽吹きます。
    倒木更新といわれる現象です。
     
    老木は朽ちていきながら、若木に栄養を与えます。
    若木は、老木をまたぐようにして根を張りながら成長。
    やがて老木は土に還り、若木は土台を失っていきます。
    宙に浮いた根は、自らを支えていくために肥大化。 根どおしが癒着。
    これは3本以上の根が癒着した根株なのだそうです。

    ( 以前は、合体木とされていましたが、近年の調査によって、現在はこのように説明されています。 )
    
    これこそ・・・ 今 目の前にある不思議 そのものでした。



    ※ 2009年展示ですが、写真の根株の生い立ちについて解釈が変わっているため
       内容を一部修正しています。
      


    

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