2010年3月15日月曜日

5100形 その2  あの椅子の不思議



      ムーバ(5000形) といい ムーバマックス(5100形) といい…


      一対一で、向かい合わせに座る


      あの椅子


      人によると思いますが…

      もう少し座りがよくても良いのでは… と思う方が
      いらっしゃるのではないでしょうか?

      実は… あの場所こそ 超低床路面電車の技術の難しさを
      示す場所なんです。
      写真をじっくり見てみてください。
      ちょうど、あのシートの下が 普通の電車 でいう
      台 車 に相当する部分となっているのが
      お分かり頂けると思います。

      以前 ムーバ の時にも書きましたが

      この電車…
      車風に言うならば、全12輪独立懸架。
      
      通常ならば左右が繋がって、6軸となるところを
      床をぎりぎりまで下げるために、ひとつひとつの車輪が
      台車でなく車体に取り付けられているんです。

      これって、凄い技術!!!

      当然… 同じに作ったはずのモータは、
      個体によって、少しづつ回転が異なります。
      …ということは、最新のエレクトロニクス技術を駆使して
      前後左右の回転を常に一致させているということ。
      
      価格がそれ相応になるだけの
      最新、最先端のメカニズムが組み込まれているわけです。

      従来、床下に収まっていた 走行装置 ですが
      この電車の場合
      床を下げた結果、車内の一部に張り出します。

      できるだけ 無理のないカタチにしなくては… かといって
      通勤電車として、通路も それなりに確保しなくてはならない…
      次世代車両として、快適さも確保したい。

      その結果なんです。

      運転音の とても静かな電車でもありますね。
      静音性も考慮されています。
      このあたりが ヨーロッパ 譲りで
      あちらの人がとても拘るところだそうです。



      これまで 日本 は路面電車の製造技術に関して
      ヨーロッパ に大きな遅れをとっていました。

      各都市で、現在も旺盛な需要がある 欧州 に対し
      日本 では、需要そのものが、ほとんど無かったのですから
      当然といえば当然ですが…

      広電 が 先進国である ドイツ から輸入するのを
      目の当たりにした結果
      日本でも 輸出も考慮して 超低床車 を開発しようという
      動きがみられるようになります。

      しかも… これまでの鉄道車両のように
      受注してから開発するのではなく
      製造メーカー側から提案する方法が取られたのです。 







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