2009年2月25日水曜日

大正屋呉服店の今


現在の



平和祈念公園のある一帯は


戦前は広島随一の繁華街でした。



広島は、一瞬のうちに多くの


記憶を失いました。



「街の記憶喪失」といえば


ご理解いただけますか?



住民であるだけに、強く感じています。



ほとんど、すべての物を焼きつくした中で


元安橋よりの角地に1軒の建物が残りました。



昭和4年に竣工した「大正屋呉服店」


繊維統制令によって閉鎖後


原爆投下時は「燃料会館」となっていた


現在のレストハウス。



平成になって取り壊しが論議されましたが


市民活動によって、存続が決まり


現在もその場所にあります。


一市民として嬉しいことでした。




現在、通るたびに思っている事があります…



この「大正屋呉服店」の建物は、戦前までの広島の繁華街の


様子を今に伝える貴重な建物です。


被爆建物である、という以前に


往時「廣島」の記憶を残す、貴重な建物ではないでしょうか。



幸いなことに、大正屋呉服店当時の


建築設計図、内部の写真なども残されていることから



レストハウス(休憩所)は別に用意し、大正屋呉服店として


復元、保存できないかなと思うのです。



もちろん、これは私の意見ですが


爆心地付近に残る貴重な遺産として


今後、保存、活用論議が活発になることを願っています。





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