2013年2月4日月曜日

平家納経 ~ 竜宮と浦島太郎と玉手箱 ~



昨年の秋・・・


満潮時に、海没した、厳島神社を訪れた時に見た景色の印象から

私の中で、ここを 竜宮 と通称しています。



そして、ここを訪れる度、毎回ではありませんが

私は、お守りなり、資料を、神社の売店で買ってきます。



学生時代・・・ 専門的に歴史を学んだ訳ではない私にとって

子供の頃から親しんでいるこの建物について

さまざまな角度から リサーチしてみることは

そのまま、歴史への接し方を考えることにも繋がるんです。



ですから 厳島神社について書かれた

資料を見つけたら、できるだけ目を通してみるようにしています。


この本は、秋に訪れた時 購入してきた一冊


全三十三巻の美と謎  国宝 平家納経   小松 茂美 著


海上に浮かぶ、大鳥居や社殿群 などと共に、


広島に馴染みがあって、美術に興味の覚える方ならば

一度は眺めてみて欲しい 平安時代の工芸技術の粋を凝らした巻物。


地元贔屓を差し引いたとして、

国内にある、紙に描かれたものとしては、

最も美しいもののひとつではないかと思っています。



鉄道員として就職の後・・・


原爆で死線をさまよっていた時に見た、平家納経公開の新聞記事に

一度は実物を眺めたいと願うようになり、それを機会に

徒手空拳で、平家納経の探求の道に身を通じていった著者の

その 学究の集大成。


はじめに・・・ の最後に


本書は著者六十年の一念をここに終焉させる。 


・・・とあり、この後に逝去されています。


この一文を書く時の、著者の心境はいかがだったものなのでしょう


学究の末 解明出来たこと、心残りとなり、後の人に託したい事。


人 一生の仕事と、喜びについて 考えさせられる一冊となっています。


まるで 竜宮城の浦島太郎のようなお話ですね。


( しかも、ここの祭神は 宗像三女 なんですよね。 )


このお話・・・


子供の頃は、玉手箱について なんで渡したのかなぁ 怖いな~ なんて思い

何かの教訓のように感じていたのですが


最近は・・・


夢中になるものを見つけ、それに向かって駆け抜けていく

人生の短さを伝えるものなのではないかな~と思うように。


皆さんは、どう感じられますか!?


うらしまたろう の おはなし は


玉手箱を開いたところで終わる・・・ ( でしたよね!? ) のですが

私は お爺さんになって後の 

浦島太郎 の、その後が気になるのです。


幸せな人生だった!・・・ と感じていたのじゃないかなぁ~!?



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