2014年10月13日月曜日

銀色の道  ~ 原信太郎氏に寄せて ~




もう、何年も前・・・


私は一冊の本を手にしました。

発行年が2006年になっていますから、ちょうどその頃に

手にしたものと思います。



書名は 「 スーパー鉄道模型 我が生涯道楽 」 講談社+α新書

著者は 原 信太郎 氏



その時は、何も知らなかったのですが、

個人の鉄道コレクションとしては世界有数といわれる規模のもので、


それから後・・・


2012年、横浜に開館し、多くの方に、

その鉄道模型コレクションの知られるところとなった

原鉄道模型博物館 の 館長であり

今年の7月に95歳で亡くなられた 原 氏 の著作でした。



この新書、一度読み通した後も

折に触れ、何度か読みましたし、今でも読み返すことがあります。

昨年には、原鉄道模型博物館も訪れました。


鉄道模型の世界有数のコレクションというと・・・


皆さん・・・


世の中には、恵まれた人もいるなぁ~と感じるのではないでしょうか!?


この方も、多分にもれず

随分と恵まれた子供時代を過ごされていたようです。

その反面、物資の無い、模型趣味自体が困難な時代も過ごされています。



もしも、今 ご来館されている皆様のなかで

原鉄道模型博物館を訪れる機会があったなら・・・



大きなレイアウトを走り抜ける、精巧なモデルだけではなく、


ガラスケースのなかで、割にあっさりしている外観の

模型車両達にも注目してみてください!



それらは・・・ 原氏が、物の無かった時代に、

トタン板やブリキ缶を叩き延ばしたりしながら、

部品から自分で工夫して作りあげていった車両模型達なのです。


それらが、今の目で見ても、頑丈かつ丁寧に、

精巧な機構で組み上げられていることに驚かれることでしょう!



原 氏 は・・・


情熱さえあれば、物に恵まれていなくとも、

自分の手から、作品を生み出していくことは可能であり、

鉄道模型という、

一見、お金のかかりそうな優雅楽しみでも出来ることを教えてくれます!



自分の能力の限りを尽くし、一生懸命考え、手を尽くしたならば


どこかに、銀色の道が出てくると・・・



写真は・・・ 原鉄道模型博物館にて。



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