2012年7月22日日曜日

カッコいい大賞をあげたい運転手!



建部大社を見終えて・・・


再び、終点の一つ手前、唐橋前駅まで戻ってくる。

ここまで乗ってきたからには、最後の一駅まで乗り通しておきたい気持ちになって、
駅までやって来たけれど、何とも間の悪いことに、
目の前で、石山寺行きの電車が行き過ぎようとしている。


もう間に合わないな・・・ 


さぁ~て~ 歩くかな・・・ と思っていると、


その電車の、運転席の窓から身を乗り出して、運転手が後方を指差確認。

後方よ~~し、出発進行~~!! ・・・と、随分と威勢の良い、
確認動作と共に、電車が出ていく。

小さな電車が、一瞬大型機関車に見える程のキビキビとした動作と大きな声、
しかも、若い女の子である。



歩いているうちに、石山寺を出た電車が過ぎ去っていく・・・



さて・・・


石山寺に着いて、坂本方面に向かう電車に乗り込むと、

やはり、威勢の良い出発前確認を行う声が、車内にまで響いてくる。
先ほどの声の主がハンドルを持つ電車の折り返し便に当たったらしい。


この動作確認の一部始終を聴く機会なんて、そうそうあるものではなく、
せっかくの機会なので、一番前に乗り込む。

どうやら、新人運転手の教育中であるものらしく、
威勢のいい確認動作の後には、アドバイスが付け加えられていく。




途中の駅に停車中・・・

乗り込む時に、確認動作の声を、切符の確認と勘違いしたらしい乗客が
定期券を見せたのに対して ありがとうございま~す! と返す、
その声は嬉々として、爽やかさすら感じるもの。


先ほどから・・・ 運転席のすぐ後ろに座って、携帯電話に目を落としたままの
キメキメの女の子も、運転席が気になるようで、時折目を向ける。

その女の子が・・・ ふと顔を上げたかと思うと、
宝物でも見つけたような嬉しそうな顔をするので、何かと思ったら、

パト電( ツートンカラーに塗られた、警察の広告電車の愛称で、京都にも似た塗装の電車が居て、
関西で人気がある。 )と行き違っているところだった。


この路線は、経営が苦しく、近い将来に京阪電鉄からの分離が
計画されているけれど、このようなサポーターが居る限り
今後も、地域の足としての活用され続けていくだろうという気がする。


終点まで乗っていたいような、後ろ髪をひかれるような思いと、
何とも清々しい気持ちを交錯させながら、私は途中駅で降りた。


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