今日は、ちょっと珍しい風景をご紹介しましょう。
何をやっているか分かりますか!?
これは・・・
機関車と客車を連結しているところなんです。
でも、ちょっと風変わりな感じがしませんか!?
作業員の方が、手作業で連結しています。
これは ねじ式 とか バッファ式連結器 と呼ばれるもので、
鉄道開業当初に採用されていた連結器なんです。
それでは・・・ これを、どこで見たのかと言いますと
博物館明治村 です
もはや、全国的にも、ここでしか眺めることのできない風景・・・。
といいたいところなのですが・・・
残念な事に、老朽化によって昨年から、期限を定めずに運休されています。
さて・・・ この連結器。
強度や連結作業に支障がある、走行中に解放する、という事故が多発した事から、
日本では、より安全な物への取り替えが計画されまして・・・。
綿密な計画のもと、
車両には、予め必要な準備工事を施し、
普段は連結したままとなる事が多い客車などは、
客車どうしの、中間だけの工事を先に済ませておき、
全国を移動することになる貨車は、出先で交換できるように、
予め、新しい連結器をぶら下げておき、
交換を担当する作業員に対しては、作業がスムーズに進むよう練習を行い、
1925(大正14)年7月17日。
特に数が多い貨物列車については、その日の全列車を停止させて、
一斉に交換作業が行われました。
この手の作業には、遅れがつきものなのですが・・・。
夜明けから作業を開始して、日没までには作業を完了。
翌日からは、安全性が大幅に向上し、現在もその改良型が使われている、
自動連結器での運転へと移行しました。
世界の鉄道史に残る偉業とされているんですよ!
ちなみに・・・
当時、すでに路線網が発達、各国の列車が相互に乗り入れ
運転を行っていたヨーロッパでは、交換は叶わず、
信頼性の向上していく後々まで連結器の問題に悩まされ続けることとなりました。