2010年11月15日月曜日

あぁ、奈良は遠かった・・・ ~ 遣唐使船 決死の航海 ~ 



   天の原 ふりさけみれば 春日なる

                    三笠の山に いでし月かも


   あ~ 遠かったよ~ 俺っち よ~やく 奈良に 帰れんだねぇ~

   おい よぉ あの月は 春日は三笠の山の故郷に出てた月なのかねぇ~


   フーテンの中次郎・・・ じゃなくて 百人一首 にも出てくる

   安倍仲麻呂 の有名な歌。


   一杯機嫌で眺めていそうな、酒の香り溢れる歌 ・・・という

   印象を受けるのは私だけ!?。


   しかしながら・・・ この歌。


   この方の、その後の運命を思う時、別の意味で涙を誘います。


   私は・・・ 運良く!? 遣唐使船 が古式の姿で、海を進む姿を眺める という

   とても貴重な経験をしたことがあります。 (・・・のは以前書いたとおりですね。)


   あれが、外洋を航海する!!!


   いや・・・ 船が小さいのはいいとしても。


   気象情報もなく、お天気お姉さんもおらず・・・

   ねずみ色や青白の船が、ここは、日出る国だと主張してくれる事もなく。

   世界中を旅した人の航海術の大著があるわけでもない・・・


   決死・・・


   概ね、100人ずつが 4隻に分け

   どれかが成功すれば、まぁ良し・・・ くらい。


   実際・・・ 先に出た 鑑真さん渡日の船団 は 

   鑑真さんが乗った船だけが辛うじて成功。


   たったコレだけで、後の歴史が大きく違っていたのかと

   思うと不思議な気さえしてきます。


   阿倍仲麻呂 を乗せた船は帰国に失敗し ベトナムのハノイに漂着。

   彼の地でも、その名を残されています。

   
   とても優秀な方だったのですね。
  


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