2009年7月23日木曜日

大照院



   広島を追われた毛利氏が 最後の最後に辿り着いた場所…




   大照院




   苔むしたお寺に 私一人…



   先ほどからの


   降ったり、止んだりの雨は 高く茂る木々に阻まれ


   なかなか私の体までもは濡らすことがない。




   林と一体になったかのような感覚が嬉しい。


   お墓のなかにいるのに、寂しさは漂わない。




   それどころか


   もしかすると 私は今、何らかと対話しているのかも


   知れない…と思うような不思議な感覚があるのだけど


   それも楽しいかも知れないな…


   と感じるような明るさが ここにはある。




   小学校の修学旅行以来 何度目の訪問になるだろうか?


   そんな感じなのに やはり今回もここを目指していた。




   子供の頃、田舎の方の家に遊びに行くと


   敷地の中にお墓がある家があって


   冗談まぎれに 怖いじゃ~ん と言ったら




   そんな事は無いさ… ご先祖様と暮らせるんだよ


   賑やかでいいじゃないか…  と明るく返され


   そんなものか…と妙に納得した覚えがある。



   
   あのね… お盆には 


   本当に僕らが先祖を迎えにいくんだよ…


   一緒に 自分たちと家に帰るんだ




   帰ってどうするの?




   みんなで宴会をするのさ!




   私は今でも この家に


   お盆に訪ねてみたかったと思っている。





0 件のコメント: