2013年5月11日土曜日

豪華客船の文化史




人 と同じように・・・



乗り物にも、生まれた時代の宿命や、血統

持って生まれてきた運命のようなものがあります。


そんななかでも・・・


とりわけ 客船の生涯は


人の人生に似ているところがあるように感じます。



今・・・ 少しづつ読み進めている本



豪華客船の文化史





随分前に それなりに値段がすることもあって

図書館で借りてきて 一気に読んだことがあるのですが


この内容ならば・・・


客船(往年のオーシャンライナー)のことを知る本として手許にあっても良いだろう!と

今回、改めて購入に至ったもの。



かって・・・



今のように飛行機が主役となる以前の


大洋間を移動するときの移動手段といえば 当然 客船 でした。



往時のオーシャンライナーといえば、国の威信のかかる存在で



目的地まで より速く、快適であることを目指し

時代を追って、高速化 大型化、快適化が進められていきました。



そのような・・・


世界中の航路のなかでも とりわけて需要が高く

多くの船が行き交ったのが大西洋航路。


この航路に新たに就航する船は、その船が最も最速の船であり

大西洋を短時間で結ぶ手段であることを示す

ブルーリボンのタイトルホルダー となることを目指して、高速運行が行われました。


新型高速旅客船就航!!ともなれば


その船のチケットの人気は、おのずと高くのなりますから、

当然のチャレンジなんですね!


そんな世相のなかで起きたのが、有名な タイタニック号の悲劇 です。


この事故の後


それまでと比べ船の安全対策が大幅に強化されたことを、

ご存知の方も多いことでしょう。



そして・・・


この大西洋航路の最も華やいだ時代の栄光に包まれるとともに、

その後の衰退をも味わうことにもなったのが

オーシャンライナー時代の頂点に君臨したのが



クイーン・メリー  クイーン・エリザベス  姉妹でしょう。



戦後・・・


第二次世界大戦中に改良が進められ、一気に大型化が進んだ

航空機の機影が濃くなっていくのを見届けた姉妹は

1960年台半ばに 相次いで引退。


人気の高かった姉さん船 メリーは アメリカのロングビーチに保存。


生涯 姉の栄光の陰で 地味な印象のあった妹船 エリザベス は

引退後、ようやくのことで売却が決まった後、香港でのクルーズ船への改装工事中の

1972年

原因不明とされる 火災を起こし、その生涯を閉じています。



先頃 引退し 日本でも人気の高かった クイーン・エリザベス2 は

オーシャン・ライナーとして建造されたものの

その終焉も見越して、当初からクルーズ船への転用ができるよう考えられていました。



日本ですと・・・


今 横浜港のシンボルとして係船されている

氷川丸 は、かっての客船時代の名残を今にとどめる貴重な存在ですね!




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